口腔ケアと経口栄養補助食品による誤嚥性肺炎予防

文献紹介

Efficacy of a New Post-Mouthwash Intervention (Wiping Plus Oral Nutritional Supplements) for Preventing Aspiration Pneumonia in Elderly People: A Multicenter, Randomized, Comparative Trial

Higashiguchi T, Ann Nutr Metab 2017;71:253-260.
  • 口腔清拭による口腔ケアと経口栄養補助食品(ONS:Oral Nutritional Supplements)の追加によって誤嚥性肺炎が予防できるかどうかを検証した無作為化比較試験

対象

  • 2013年12月から2015年5月までの間に75施設266名の被験者が登録された。試験開始前に10名が除外され、後に4名が不適格であることが判明した。残りの252名の被験者が最終的に本研究に登録された。
  • 252名のうち、介入群(従来の口腔ケア+口腔清拭、従来の食事+経口栄養補助食品)に109名、対照群(従来の口腔ケア、従来の食事)に143名が割り振られた。下図
 引用:Ann Nutr Metab 2017;71:253-260.

介入方法

  • 介入群の被験者は通常の口腔ケアに追加して、口腔内細菌を除去するための口腔洗浄用ウェットティッシュを用いた口腔清拭を受けた。ウェットティッシュは、リフレケアW(下図)を使用した。
引用:雪印ビーンスターク株式会社
  • 介入群の被験者は通常の食事に加えて、経口栄養補助食品(100~200kcal/日、タンパク質10~20g/日)を摂取した。
  • 経口栄養補助食品として使用したのは以下の食品(一部抜粋)
  • インナーパワー(株式会社大塚製薬工場)、イソカルゼリーHC、イソカルゼリーPCF(ネスレヘルスサイエンス)、エンジョイカップゼリー(クリニコ株式会社)、テルモールゼリー(テルモ株式会社)、暖暖笑顔(旭化成株式会社)
引用:株式会社大塚製薬工場ネスレヘルスサイエンスクリニコ株式会社テルモ株式会社旭化成株式会社

結果

  • 8か月間の肺炎の累積発生率は介入群で7.8%,対照群で17.7%であった(有意差なし、p=0.056)下図
引用:Ann Nutr Metab 2017;71:253-260.
  • 両群の性別によるサブグループ解析では、女性被験者の肺炎累積発症率には有意な群間差は認められなかった(p=0.385)下図
引用:Ann Nutr Metab 2017;71:253-260.
  • 両群の性別によるサブグループ解析では、男性被験者の肺炎累積発症率は対照群の方が介入群よりも有意に高かった(p=0.043)下図
引用:Ann Nutr Metab 2017;71:253-260.

結論

  • 本研究では,誤嚥性肺炎の予防的介入として,口腔内清拭と経口栄養補助食品の併用が有効であることが示唆された。

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