脳卒中患者におけるプロトンポンプ阻害薬とヒスタミン受容体拮抗薬の肺炎リスクについての論文

Risk of post-stroke pneumonia with proton pump inhibitors, H2 receptor antagonists and mucoprotective agents: A retrospective nationwide cohort study

PLoS One. 2019; 14(5)
  • 脳卒中患者において、プロトンポンプ阻害薬PPI:proton pump inhibitor)とヒスタミン受容体拮抗薬H2RA:H2 receptor antagonist)は処方される機会の多い薬剤です(下図)
脳卒中患者におけるPPI、H2RA、胃粘膜保護剤(musxoprotective agents)の処方割合
  • 脳卒中患者8,319人において、PPI、H2RA、胃粘膜保護薬を投与された群における肺炎発症率を比べました。
  • 3.95±3.01年間の追跡期間中における肺炎リスクは、PPIで1.56(ハザード比)、H2RAで1.40(ハザード比)、胃粘膜保護薬で0.89(ハザード比)と、PPIとH2RAにおいて肺炎リスクの大幅な増加を認めました(下図)
A(PPI)、B(H2RA)、C(胃粘膜保護薬)のける肺炎の無罹患率
  • PPIやH2RAが肺炎を発生しやすくする機序としては、胃酸の分泌抑制と胃の酸性度上昇によって、胃酸の殺菌バリアの効果が低下し、嚥下機能の低下しやすい脳卒中患者において、肺炎リスクが上昇したと考えられています
  • 管理人のまとめ
  • 脳卒中患者においてPPIやH2RAは処方される機会が多く、特に抗血小板薬や抗凝薬を内服していることの多い脳梗塞患者においては、消化管出血のリスクを抑制するために重要な薬剤です。
  • 脳卒中患者にPPIやH2RAを処方する際は、消化管出血のリスクと肺炎リスクをしっかり考慮しる必要がありそうです
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