嚥下障害とは?
嚥下障害とは、何らかの原因で嚥下機能(食べる/飲み込む動作)に障害が起こった状態です。
嚥下障害の主な原因は脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など)や神経変性疾患(パーキンソン病や認知症など)があり、最近では加齢やサルコペニア性嚥下障害も原因として注目されています。
さらに、薬剤が原因の薬剤性嚥下障害にも注意が必要です。

嚥下障害の診断法は?
問診による診断法の他、医療機関で行われる診断法があります。
医療機関で行われる診断法は、最も簡便な反復唾液嚥下テスト(RSST)や改訂水飲みテスト、嚥下内視鏡検査(VE:videoendoscopic evaluation of swallowing)や嚥下造影検査(VF:videofluoroscopic examination of swallowing)などがあります。最近は超音波検査(エコー検査)も使われるようになってきました。
嚥下内視鏡検査(VE)や嚥下造影検査(VF)のできる医療機関はこちらのホームページで確認できます。
反復唾液嚥下テスト(RSST)とは?
30秒間でできるだけ多く空嚥下(唾を飲み込む)を試み、2回以下を嚥下障害あり(3回以上できれば嚥下障害なし)と判断する方法です。
嚥下できたかどうかの判断は、喉頭隆起(のどぼとけ)がおおよそ2横指分(約3-4cm)挙上できた場合を1回と判断します。唾を飲み込めても、のどぼとけが十分に挙上していない場合は1回と判断しません(重要ポイント)。
検査の妥当性は感度0.98、特異度0.66であり(参考文献)、まず最初にスクリーニングする方法として優れています(嚥下障害のある方を見逃しにくい)
参考文献
小口 和代,リハビリテーション医学 2000; 37: 383-388
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